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更新日:2024年08月23日
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【学長ブログ】第2回「元町公園―震災復興公園」
みなさんは「震災復興公園」をご存知でしょうか。先日宮崎で発生した地震により南海トラフ地震が現実味を帯びてきています。震災に対する備えをしっかりしたいものです。大正12年(1923年)関東大震災が発生しました。震災後、東京市は帝都復興計画の中で、大公園3箇所(浜町公園、錦糸公園、隅田公園)、災害時の避難場所、地域住民の憩いの場所、そして併設された不燃化?耐震化された鉄筋コンクリート造の小学校の校庭の延長として、小公園52箇所の震災復興公園の設置が計画されました。
私は生まれは福岡ですが幼少期を水道橋駅に近い文京区本郷で過ごしました。今では少なくなりましたが、震災復興公園である昭和5年に開園した元町公園とセットでつくられた元町小学校に通っていました。小学校は廃校になりましたが一部保存され元町公園と一体利用される計画です。元町公園は外濠(神田川)に面した南向きの傾斜地に造られています。スダジイ?ケヤキ?イチョウ?スズカケノキ?アオギリなどの大きな木が公園を囲う緑豊かな環境です。傾斜地に沿って広場が配置され樹木ともに豊かな景観をつくっています。子供心には広い公園のイメージで小高い丘の斜面地で泥団子造りやかくれんぼをして遊び回っていました。子供の頃にはあまり気にしていませんでしたが、とてもモダンなデザインの公園です。外濠(神田川)側からのメインアプローチで突き当りにアーチ模様の壁泉を持つ正面階段、イタリア?ルネサンス式庭園に、優れた作品が多く見られる段をなして落ちる人工の水路カスケード(水階段)、太い円柱が印象的なパーゴラ(つる棚)、左右対称の2連式滑り台など昭和初期の優れたデザインです。現在 1.歴史性の継承 2.憩いやにぎわい空間の創出 3.安全安心の確保 を目指し、数少ない震災復興公園の遺構として保全するために整備中です。天下足球网_188比分直播-中国体彩网唯一官网7年(2025年)4月にリニューアルオープン予定です。
来年春ぜひ一度訪れてみてください。
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