更新日:2024年10月08日
海外との交流
2024年度 日本中国文化交流会参加レポート
2024年度9月 日本中国文化交流協会の訪中団に参加したY.Sさん(国際学部2年生)のレポートをご紹介します
~はじめに~
日本中国文化交流協会と中国人民対外友好協会&中国日本友好協会に招請され、2024年9月4日?10日に中国(上海?山東省?北京)を訪れた。
参加のきっかけは、ありがたいことに、自身のゼミの先生から、日々熱心に取り組んでいると評価された為、ぜひ推薦したいとお声がけいただいたのだ。
突然の知らせに驚きと嬉しさが込み上げると共に、海外に1週間滞在するという初めての経験に楽しみや不安を抱いたことを覚えている。いつか行ってみたいと思っていた中国に大学生のうちに行けることが嬉しくて、夢のような気持ちで1週間の旅に参加させていただいた。
~訪中団について~
訪中団とは、中国人民対外友好協会と中国日本友好協会に招待され、中国の名所巡りや、現地の学生と交流する1週間のプログラムで日本と中国の学生が相互理解を深めることを目的としているものである。
参加している学生の専攻分野は文系、理系、芸術系と様々な分野に所属している。
また、今回ありがたいことに、中国での3食の食事や宿泊費、ビザ申請費、渡航費、交通費は全て中国側が負担してくださり、自身では体験できないようなスケジュールを組んでくださった。
~中国での滞在~
今回、中国で訪れた場所は上海、山東省、北京である。
〇最初に訪れた上海の豫園では、中国と言ったら思い浮かべるような赤い古風な建築物や、湖があり、とても心安らぐ場所で、ほかの観光客も腰かけてゆっくり過ごしている人が多い印象だった。
上海は、訪れた3都市の中では1番暑かった。(東京の気温よりは涼しかったが。)豫園見学の後、飲食店や土産屋が集まる豫園商城で上海アイスを食べた。アイスは思ったよりも大きく、もっちりとした食感で、汗ばんでいた身体が一気に冷えてとても満足感があった。
豫園商城で食べた上海アイス
夜には、黄浦江クルーズに乗って、クルーズ船から上海の夜景を一望した。
とても煌びやかで華やかな光景を目にして、いよいよ中国での1週間が始まったんだなと心が躍った。
黄浦江クルーズで見た美しい夜景
〇山東省では、教育や政治、医療の中心となっている済南に滞在し、大明湖を訪れた。済南の町を象徴する植物は柳と蓮であることから、湖の周りはそれらがたくさん生えていて、とても神聖な雰囲気が漂っていたのが印象的であった。
その日の夜は、山東良友富臨大酒店にて、山東省人民対外友好協会による、歓迎夕食会に参加させていただいた。そこでの料理は地元山東で取れた食材が使われていて、ドライアイスで迫力を出したり、大きなパンの中から大きな肉が出てきたりと、見た目や演出に面白みがあり、目で見ても味わっても感動し、歓迎の意を感じるとても暖かい食事会であった。
演出が面白い山東省での食事
また、翌日の山東大学での交流会の際に私は、日本側のパフォーマンスとして書道を披露させていただいた。書いた「恩徳永記」の意味は、受けた恩徳を永遠に記憶し、感謝の気持ちを忘れないでいるという意味がある。このような機会を与えてくださったゼミの先生と、素敵な交流を企画?実施してくださった中国?日本の両国への感謝を表す気持ちを込めて、この書を書かせていただいた。7年間書道を習ってきた私にとって、書道の本場である中国でパフォーマンスをさせていただいたのは、とても感慨深く、貴重な経験になった。
山東大学での書道パフォーマンス
〇北京の滞在中には、万里の長城やオリンピック施設を訪れた。
様々な場所へ訪れた中で特に思い出に残っているのは、日本青年訪中歓迎夕食会や、北京第二外国語学院などで体験した、中国の大学生の方との交流だ。
私は、大学に入ってから中国語を学び始めて今年で2年目になるが、まだまだ中国語が拙いので、現地の大学生との交流が一番の不安だった。しかし、中国の大学生の方が優しく日本語で話しかけてくださったので、緊張せずにお話をすることが出来た。あまりの日本語の流暢さに尊敬するとともに、私もこんな風に話してみたいと自身の中国語の勉強へのモチベーションが上がった。
その日の夜、先ほどの興奮が冷めず、私も中国語で話をしてみたいという気持ちがいっぱいになり、その日泊まったホテルの近くのドリンク店で、私は意を決して「我要冰水柠檬水」と注文してみた。
すると、店員さんは笑顔で冷たいレモネードを提供してくれた。
自分の発音で伝わったこと、中国語で注文することが出来たことがとても嬉しかった。そのため、この経験は、私のこの度の一番の大切な思い出になった。
北京での学生との交流は私にとって、大きな原動力を与えてくれた。
この旅のもう一つの目玉は食だと思う。
人生で初めて食べた北京ダックは、とても美味しかった。
皮がふわふわしていて、噛むと脂が大量ににじみ出るが決してしつこくなく、全てが絶妙な加減で絶品だった。
ふわっふわな北京ダック
山東省でいただいた料理もそうだが、視覚、食感、味すべてが食べる人に喜んでもらおうという、もてなしの気持ちが存分に伝わるものだった。
中国の方は、生活の中で食に重きを置いているように感じた。
北京オリンピック水泳競技会場に行った際には、国家体育館で、中国で人気の歌手のライブが開催されていて、ファンの方々がたくさんいた。皆ペンライトを持って映え写真を撮ったり、名前が書いてあるうちわを持参したりして、日本の「推し活文化」と類似している。海外の「推し活文化」を間近で見て、なんだか親近感が湧き、ほっこりした。
~この訪中団に参加して感じたこと~
訪中団に参加してみて、中国を自身の目で見つめることが出来た。また、現地の学生と関わることは、自分自身にとって良い刺激になったと感じる。
訪中団に参加していた日本の学生との交流もあり、専攻分野も住んでいる場所も全く違う人と話すのは、とても良い経験であった。
この訪中団で体験したことを今後の自身の学習に繋げていき、中国への関心を持ち続けようと思った。
改めて、このような素敵な機会を頂き、本当にありがとうございました。