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更新日:2024年09月04日

海外との交流

2024年度 日本中国文化交流会参加レポート

2024年度6月 日本中国文化交流協会の訪中団に参加したH.Mさん(文芸学部 3年)のレポートをご紹介します

日本中国文化交流協会大学生訪中団に参加して

 

はじめに

私は日本中国文化交流協会主催の大学生訪中団に参加し、6/12(水)?6/18(火)に中国(北京、四川、上海)を訪れた。学内の掲示を通してこのプログラムのことを知ったが、団員募集の掲示を見た瞬間、魅力的な行程の数々に「中国に行ってみたい!」と心が躍った。中国語を履修していないため、選考への不安は尽きなかったが、様々な世界を見てみたいという好奇心には抗えず、一縷の望みで応募した。

推薦されることが決まった時の喜びは今でも覚えている。「まさか私が行かせてもらえるなんて…!」と驚きでいっぱいだった。説明会に参加した際、周りのハイレベルそうな大学生たちに圧倒され、「みんなにちゃんとついていけるのだろうか」という不安はますます大きくなったが、その一方で、高揚感も増していた。

色々な気持ちがせめぎ合いながら、こうして1週間の旅は始まった。

 

 

訪中団について

大学生訪中団とは、中国人民対外友好協会と中国日本友好協会に招請され、中国の各地を巡る、1週間のプログラムだ。今回が8回目で、日本と中国の大学生が相互理解を深めることを目的として実施されている。今回の訪中団の日本人学生は、18歳から26歳まで、学年も専攻も全く異なる64人が集まった。様々なバックグラウンドを持つ学生が参加しており、私のように中国語未習得の学生も多くいた。形態は「初対面の修学旅行」というイメージで、現地の行動は1-3号車に分かれたバスで移動し、班も作られている。中国の滞在関連費用は、ビザの申請費や渡航費も含めてほぼ全て中国側が負担してくださり、現地での安全面においても心遣いをしてくださった。様々な観光地を訪れたり、文化的な体験をしたり、美味しい食事を食べたりと、たくさんのもてなしのおかげで快適かつ充実した毎日を過ごすことができた。私たち若い世代の日本人をこのように歓迎してくれていることに、日中友好への強い期待を感じた。

 

北京へ向かう飛行機
羽田空港から4時間ほどで北京に到着した

 

中国での日々?北京?

最初に訪れたのは北京だ。気温38度という猛暑だったが、中国対外友好協会や現地ガイドの方々は、灼熱の太陽に負けないくらいの熱量と笑顔で、私たちを迎えてくださった。2日目に交流した北京第二外国語学院の学生たちも、フレンドリーに私たちを迎え入れてくれて、すぐに打ち解けることができた。現地学生との交流は、言語の壁を気にして緊張していたが、日本語学科の学生たちが積極的に日本語を使って話してくれたおかげで、とても有意義な時間を過ごせた。流暢に日本語を話す彼らに尊敬の念を抱き、言語を学ぶモチベーションにも繋がった。また、中国と日本の就活事情に関する意見交換は特に盛り上がり、就活の最中である私は、海の向こうでも就活に励む仲間がいることに親近感を覚えた。今まで中国のことをあまり知らなかったために無意識に怖いと思ってしまっていたが、交流を通して親しみを持つことができ、自らの意識を見直すきっかけとなった。北京では他にも天壇公園や万里の長城、そして共産党博物館を訪れ、中国の長い歴史を感じるとともに、その壮大さに圧倒された。

かつて天を祭った場所である天壇公園
鮮やかな色合いの祈年殿は、とても大きな存在感を放っていた

 

北京第二外国語学院
建物の移動中、ディスカッションを通して中国の大学は
日本の大学に比べて始業時間がかなり早いことを知り驚いた


 

 

共産党博物館の外観
施設内にあった、中国の各地域の街並みや最新技術を知る
体験型映像が印象的だった

 

北京第二外国語学院の歓迎会
隣の中国人学生が話しかけてくれて、緊張が一気に和らいだ

 

中国での日々~四川~

北京の次に訪れたのは四川(成都)だ。四川では、中国の古今の文化に触れる機会を多く得た。三星堆博物館では4500年前の考古遺物を見て青銅器を作る体験をしたり、成都大学では中国文化に関する講義を受けて、うちわの絵付け体験をしたりした。パンダ基地で可愛い赤ちゃんパンダを見たり、変面パフォーマンスや民族舞踊、音楽を鑑賞したりする機会もあり、中国の文化や芸術をじっくりと堪能する3日間となった。中でも、大学で演劇や音楽を専攻している私にとっては、成都都市音楽ホールの見学と『宋遇東坡』の観劇はとても楽しみにしていたプログラムだった。中国の演劇や音楽、そして観劇スタイルがどのようなものなのか、興味を持っていたからだ。実際に観劇してみると、中国の観劇スタイルは日本よりもカジュアルな印象を受け、そこに文化の違いを発見した。協会の方の話によると、今回鑑賞した音楽劇は地元の演奏家で構成されているそうで、その人気は人一倍だったという。このような地元感溢れる空気感のなかで観劇できたことは、現地だからこそ得られる学びが多くあり、貴重な時間となった。四川音楽学院の演奏を聴く機会も得たが、中国の現代音楽は古今が融合した曲調のように思え、中国人が自国の文化や歴史に愛着と誇りを持っていることを音楽面からも垣間見た。

 

成都都市音楽ホールの外観
建物内には、用途に合わせて様々な機能を持つホールがいくつもあった

 

『宋遇東坡』を観劇
衣装がとても美しく、映像技術を用いた現代的な演出も魅力的だった

 

中国での日々~上海~

最後は上海を訪れた。『千と千尋の神隠し』を連想させるようなノスタルジックな空間に、所狭しと現代のお店が立ち並ぶ豫園商城や、天辺が見えないほど高い近未来的な高層建造物の数々に思わず目を見張った。毎日6000万円の予算をかけているという夜のライトアップはとても煌びやかで、クルーズ船に乗りながら、ライトアップを背景に仲間たちと写真を撮り、最後の思い出を作ることもできた。私はもともと控えめで臆病な性格で、自分から話しかけることが苦手だったが、訪中団を通して全国の大学生と交流したことで、それを克服でき、コミュニティが広がった。様々なことに一生懸命取り組んでいる同世代との交流が楽しく、積極的にコミュニケーションを取ろうと心に変化が起きたからだ。また、普段女子大に通っているため、男子学生とのコミュニケーションも新鮮で、意見交換をする過程で新たな視点や気付きをたくさん得た。中国という場所で異なる視点を持った学生と交流できたことは、人生において、色眼鏡で物事を見ないための重要な学びとなった。このように1週間を通してバイタリティ溢れる同世代とたくさん出会えたことが、とても嬉しかった。

 

豫園商城
明の時代にタイムスリップしたかのような厳かな雰囲気の庭園と、
その周りを囲む細い路地。
路地には多岐に渡るお店が賑やかにひしめき合っていて、
そのギャップがなんとも不思議だった

 

 

おわりに

訪中団で過ごした1週間は、いつでも記憶が蘇るほどかけがえのない時間となった。私は今まで中国のことを学校の教科書でしか知らず、どんな人々がどのように暮らしているのか、皆目見当もつかなかった。その上、テレビや新聞で見る中国は、悪いニュースばかり。「近いのに遠い国」という印象をずっと抱いていた。しかし、今回訪中団として中国に行く機会をいただき、実際の中国の姿を自分の目で見て確かめたことで、「百聞は一見に如かず」という言葉を実体験する経験となった。また、勇気を出して挑戦することの大切さにも気付かされた。もし「中国語が話せないから応募しても意味がないだろう」と決めつけて応募しなかったり、恥ずかしいからといって消極的になっていたりしたら、このような素敵な経験をすることはできなかっただろう。訪中団での活動は、様々な世界を見てみたいという知的好奇心を掻き立てるだけでなく、終始たくさんの大切なことを私に教えてくれた。

訪中を通して中国のイメージが大きく変化したことにより、国と国との繋がりは人と人との繋がりであることを実感し、その繋がりを紡いでいくことが、日中関係が良好へと向かう大きな一歩になることを肌で感じた。今回得たたくさんの出会いや学びや経験を、いつまでも忘れないようにしたい。そして将来は、これらの経験を活かして文化や芸術の発展に貢献し、文化面から世界の友好関係を広げ、平和を築いていく一員になりたいと思う。

 

同じ班になった友人たちと、クルーズ船から上海の街並みを見ている様子
「まだ帰りたくない。これでみんなとお別れなんて寂しい。」と、
船内からは多くの別れを惜しむ声が上がっていた