更新日:2021年11月16日
授業紹介
「被服学ゼミナールA?B」02クラスで久留米絣工房「藍生庵」とオンライン授業を行いました
被服学科専門科目「被服学ゼミナール」02クラスの2021年度のテーマは「着物はワードローブの一部になるか-久留米絣編-」です。この科目では日常に着用する衣服の選択肢に着物が入るか、または入るためにはどうすればよいのか着用方法など検討しました。検討するうえで注目したのは木綿着物の一つである久留米絣(くるめがすり)です。久留米絣は福岡県筑後地方に伝わる藍染の手織り物で、木綿織物として唯一、国の重要無形文財に指定されています。この久留米絣について学ぶため、福岡県久留米市在住の久留米絣作家である松枝小夜子様と松枝崇弘様にオンラインで講義をしていただきました。松枝家は久留米絣を150年間家業とされており、3代目松枝玉記氏は人間国宝(重要無形文化財保持者)に認定され、5代目松枝哲哉氏は第67回日本伝統工芸展にて文部科学大臣賞受賞をはじめ名誉ある賞を多数受賞された久留米絣の代表的な作家でした。
授業当日は、松枝家の工房「藍生庵(らんせいあん)」と教室をオンラインでつなぎ、松枝小夜子様には松枝家の久留米絣ついて、松枝崇弘様には久留米絣に用いる染料である「藍」についてご説明をしていただきました。その後、工房内の織物の道具や材料、機、藍甕の様子もカメラを動かしながら紹介頂きました。学生は、画面を通し、作家さんのお話を伺い、工房内の様子を見学することができ、貴重な経験となりました。
なお、松枝家の6代目である松枝崇弘様は今秋に開催された、第68回日本伝統工芸展にて、初出展の作品「森の光?雨音」で日本工芸会奨励賞を受賞され、今後ますますご活躍が期待される若手作家でいらっしゃいます。
このように被服学科では、専門的な知識を修得するためにICTを活用し、学外の専門家と連携したオンライン授業にも積極的に取り組んでいます。
オンライン授業の様子 | オンライン画面の様子 |
学生からの質問 | 左:松枝崇弘様 中央:作品 右:田中淑江教授 |