Faculty of business
更新日:2024年08月27日
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【ビジネス学部】リーダーシップ開発研究セミナー第7回開催 報告
8/1(木)に第7回リーダーシップ開発研究セミナーが開催されました。今回は、「アクション?ラーニング[i]を通しての女子大学生のチームリーダーシップ開発」をテーマに、東京女子大学現代教養学部で女性のリーダーシップ開発をご専門としている小林美恵子先生にご登壇いただきました。
セミナーは3部構成で行われました。最初の「アクション?ラーニングを使った研究について」では、女子大学において、自己効力感の醸成とグループワークへの積極的な参加を可能にする手法としてのアクション?ラーニングの効果検証についてご説明いただきました。小林先生の授業でアクション?ラーニングを行った結果、自己効力感や積極性が高まる傾向がみられたとのことでした。
次いで「チームリーダーシップの基礎と自己理解」では、チームリーダーシップに関する自己理解のワークが行われて、参加者は自身のチームでのロールや性格のタイプの理解を深めました。
最後はCritical Reflection School方式[ii](以後、CRS方式と表記)のアクション?ラーニングとFly on the wall[iii]の体験です。参加者は、共立女子大学の授業を通じて Marquardt方式[iv]のアクション?ラーニングを経験してきた学生?教職員?社会人の皆さんだったため、方式による違いにも関心をもって活発に話し合いがされました。
参加した学生の感想をご紹介します。
?CRS方式、Fly on the wallはとても新鮮であり、改めて質問力の大切さを実感することができました。CRS方式は必ず質問しなければならない状況になるため質問力をより鍛えやすいと感じました。(ビジネス学部3年H.K.)
?方式が変わることで鍛えられる要素に違いが生まれることを実感しました。CRS方式は質問するターンが必ずやってくるため質問力がより強化されること、コーチの存在がなく形式的な縛りがないため、質問の幅が広がるという気づきがありました。(ビジネス学部4年R.T.)
?メンバーのフィードバックに基づき、今後の行動がクリアになるチーム学習がMarquardt方式ですが、CSR方式はメンバーのフィードバックはなく、個人が主体となるという点が斬新でした。(国際学部3年M.S.)
?Fly on the wallでは、問題提示者が議論不参加のため、新しい情報を得るのではなく想像で解決方法を話します。それを聞いている問題提示者には、今まで視点を向けなかった点に初めて気づくことができる効果があるというメカニズムは衝撃的でした。(ビジネス学部4年M.I.)
今回のセミナーは、学生の参加も多く、教職員や社会人のみなさんといっしょに学ぶことができて、大きな実りのある時間となりました。
[i] 実際の問題を解決しながら学ぶ方法です。チームが集まり、現実の課題に取り組むことで、メンバーは新しい知識やスキルを身につけます。問題解決のプロセスを通じて、個人の成長や組織の改善を目指す学習方法です。
[ii] アクション?ラーニングの手法のひとつです。このアプローチは、個人やチームが実際の問題に直面したときに、その経験から深く学ぶことを目的としています。参加者は、自分の行動や思考を内省し、その意味を再評価することで、新しい洞察を得ることを目指します。小林先生の授業で採用されている方式です。
[iii]今回のワークでは、チームの一人(問題提示者)が直接的な関わりや介入をせずにメンバーの会話を背を向けて聞きました。Fly on the wallは、まるで「壁の上に止まっているハエ」のように、目立たずにその場の様子を見たり聞いたりするイメージからきています。
[iv] アクション?ラーニングの手法のひとつです。アクション?ラーニングの創始者の一人であるMichael Marquardtによって開発されました。このアプローチは、問題解決とリーダーシップの育成を同時に達成することを目指しています。本学の授業では、この方式を採用しています。
第6回リーダーシップ開発研究セミナーについてはこちらから