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文芸学部ニュース詳細

更新日:2023年10月03日

研究紹介

【文芸学部】2023年 電子情報通信学会ソサイエティ大会で、谷田貝ゼミの学部生3名と院生1名が学会発表を行いました。

2023年 電子情報通信学会ソサイエティ大会で、谷田貝ゼミの学部生3名と院生1名が学会発表を行いました。

 

 発表原稿の事前採択後、8月7日から10日まで本学軽井沢寮におけるゼミ合宿にて集中実験を行った、谷田貝ゼミの文芸学部4年生1名3年生2名と文芸学研究科1年生1名が、下記の学会で研究経過の発表を行いました。
 今回の学会発表ではすでに学部時代に学会発表研究コンペで入賞経験のある大学院生の上野さん(下記発表学生④)が、3名の学部生にアドバイスし、4年生の新倉さん(下記発表学生③)は、3年生の今村さん(下記発表学生②)の研究を得意のVR製作技術でサポートする研究を行うなど、年齢や学年を超え共に支え合うという共立生らしい共同研究活動をされていました。また、3年生の今村さんは、本テーマを2年生の時からはじめており、すでに本研究に関する受賞歴もあります。また、3年生の熊倉(下記発表学生①)さんは、一側性難聴という社会ではあまり認知されていない障害を持つ方々の補装具開発を行っており、特に本研究はアクセサリーとしての補装具研究という斬新さが会場で大変注目され、まさに文芸学部らしいセンスを大いに発揮した研究発表でした。
 以上4名の研究発表に当たり、それぞれ連名者となってくださった先生方には原稿執筆から発表練習まで大変お世話になりました。特に関西外国語大学教授の卯木先生にはシステムや各機器に関する詳細なご教示を発表前日の夜分までご指導いただきました。早稲田大学名誉教授の永岡先生には発表前日のご指導と発表当日に会場にて温かく見守っていただきました。ご指導いただいた皆様に深く感謝いたします。また下記4件の研究は科学研究費補助金基盤研究 (C)の助成を受けて行ったものです。

【学会名】 電子情報通信学会(https://www.ieice.org/eng_r/index.html) 

【大会名】 2023年 電子情報通信学会ソサイエティ大会(https://www.ieice.org/jpn_r/activities/taikai/society/2023/)

【開催場所】 名古屋大学 東山キャンパス(名古屋市)

【開催日】 2023年9月12日(火)~15日(金)

 

 

【発表学生①】 一側性難聴者向け装身具形態聴覚方向補装具の開発

メディア領域文芸メディア専修 3年 谷田貝ゼミ所属

熊倉 珠琴さん

タイトル:一側性難聴者向け装身具形態聴覚方向補装具の開発

連名著者:熊倉珠琴1, 上野沙月1, 卯木輝彦2, 米谷雄介3, 永岡慶三4, 谷田貝雅典1 (1.共立女子大, 2.関西外語大, 3.香川大, 4.早大)
掲載誌:2023年電子情報通信学会ソサイエティ大会予稿集
掲載ページ:p.335


研究キーワード:一側性難聴、聴覚方向補装具、補装具デザイン、装身具、アクセサリー、自己開示

概要:一側性難聴は,聞こえる耳でのみ音を判別するために,距離や方向といった音源位置の判別が困難である.一側性難聴者への音源位置情報を補おうとする機器は,研究段階では進められているものの,実用化はされていない.また,補聴器は一側性難聴であることを自己開示していない多くの人には,補装具として扱いにくいものである.よって,本研究では,実用的な一側性難聴補装具を開発すると共に,補装具としてのデザインではなく,装身具としてデザインする. 古来より装身具はただの装飾用途だけではなく,祈りや思いがこもるものとされている.自己開示をしていない一側性難聴者も身に着けやすい命のお守りになる補装具の開発を目指す.

 

 

【発表学生②】 中古文学上の恋心を喚起し古典嫌いを克服するシステムの開発 ― 平安の「恋」の香り再現装置とVR連動を中心に ―


メディア領域文芸メディア専修 3年 谷田貝ゼミ所属
今村 紗彩さん

タイトル:中古文学上の恋心を喚起し古典嫌いを克服するシステムの開発 ―平安の「恋」の香り再現装置とVR連動を中心に―

連名著者:今村紗彩1, 新倉寿音1, 小嶋理恵1, 上野沙月1, 卯木輝彦2, 米谷雄介3, 永岡慶三4, 谷田貝雅典1 (1.共立女子大, 2.関西外語大, 3.香川大, 4.早大)
掲載誌:2023年電子情報通信学会ソサイエティ大会予稿集
掲載ページ:p.332

研究キーワード:香り、疑似体験、古典、恋、教材?教育方法の改善、学習システム

概要:現在,「古典」の授業は文法や品詞分解に特化した指導が中心となっていることから「古典嫌い」に陥る生徒が少なくない.
「古典嫌い」を克服するためには,例えば,韓国アイドルに「恋心」をもつ愛好者が熱意をもって韓国語を習得すように,古典(主に中古文学)上の豊富な恋物語から「恋心」を喚起し,受験科目から原典理解を熱望する趣味に昇華できればと考えた.
 また,平安時代の貴族社会では「香り」が「恋心」のきっかけとなったことから,「香り」は「恋心」を喚起する最重要なファクターと言える. 本研究では,香り再現装置とVRコンテンツとの連動で平安時代の「恋心」を再現し,当時の「恋心」を追体験することで「古典嫌い」を克服するシステムを開発する.

 

 

【発表学生③】 中古文学上の恋心を喚起し古典嫌いを克服するシステムの開発 ― 源氏物語の「恋」に焦点を当てたVR学習コンテンツを中心に ―


メディア領域文芸メディア専修 4年 谷田貝ゼミ所属

新倉 寿音さん

タイトル:中古文学上の恋心を喚起し古典嫌いを克服するシステムの開発―源氏物語の「恋」に焦点を当てたVR学習コンテンツを中心に―

連名著者:新倉寿音1, 今村紗彩1, 小嶋理恵1, 上野沙月1, 卯木輝彦2, 米谷雄介3, 永岡慶三4, 谷田貝雅典1 (1.共立女子大, 2.関西外語大, 3.香川大, 4.早大)
掲載誌:2023年電子情報通信学会ソサイエティ大会予稿集
掲載ページ:p.331

研究キーワード:学習システム、中古文学、VR、古典、教材教育方法の改善、源氏物語

概要:中等教育国語科における「古典」学習について,これまで多くの問題点が指摘されており,特に現在の「古典」に関する学習指導は,興味?関心が低く,いわゆるつまらない授業の典型となってしまっている.この要因の一端は,現代では使われない「ことば」で書かれた遠い昔の「物語」を解読し,当時の様式や文化まで学ぼうとすることに由来すると考えられる.
一方,VRは「現実環境では実現の難しい,身体活動を伴う学習の実現」に適している.よって,VRを活用すれば,理解しがたい「ことば」でかかれた「物語」世界を体験的に学べ「古典」学習の問題点を克服し,古典嫌いを払拭できる可能性があると考えた.よって,本研究では「源氏物語」の「恋」を疑似体験できる古典VR学習コンテンツを開発する.

 

 

 

【発表学生④】 芸術及び運動実技教育における遠隔導上の困難さとその要因の比較分析



文芸学研究科文芸学領域修士課程 1年 谷田貝ゼミ所属
上野沙月さん

タイトル:芸術及び運動実技教育における遠隔導上の困難さとその要因の比較分析
連名著者:上野沙月1, 大野美空2, 松本希2, 卯木輝彦3, 米谷雄介4, 永岡慶三5, 谷田貝雅典1,2 (1.共立女子大, 2.共立女子大大学院,3.関西外語大, 4.香川大, 5.早大)
掲載誌:2023年電子情報通信学会ソサイエティ大会予稿集
掲載ページ:p.285

キーワード:遠隔教育、芸術教育、運動教育、実技指導、裸眼3D視線一致型テレビ会議システム

概要:COVID-19拡大の影響により,2020年以降教育機関で,オンラインを中心とした遠隔授業が普及した.一方,実技教育の運動指導に関しては比較的にオンライン化が進展したが,芸術に関する実技教育では,先行研究において,遠隔会議システムで実施することの困難さが示されるとともに,全国の美術系大学において,COVID-19拡大下においても対面指導を余儀無くされていた. 以上のような背景から,遠隔芸術実技指導のほとんどが困難である要因がなんであるのか明らかにする必要があると考えた.よって,本研究では身体の同じ部位を活用する,運動実技指導と芸術実技指導における遠隔指導の比較効果測定を行い困難さや,その要因を明らかにすることを目的とする.