更新日:2023年06月12日
本学におけるChatGPT等の生成系AIの使用に関する取扱いについて
2023.6
学長 川久保 清
本学におけるChatGPT等の生成系AIの使用に関する取扱いについて
近年、AI技術の進化により、ChatGPT等をはじめとする生成系AIツールが登場し、社会の様々な場面で使用されるようになってきました。生成系AIツールは、業務の効率化等の効用をもたらし、適切に使用できれば有用なツールとなる可能性がある一方、現段階では課題も多く存在することから、本学における生成系AIの使用に関する当面の取扱いについて、以下の通り周知いたします。
1.全般的な留意事項
①生成系AIで作成された文章や情報には、不正確なものや矛盾?誤りが含まれることがある点に留意すること。このため生成系AIを用いて得られた情報については、その正確性?正当性?真偽等を正しく判断し、適切であることを確認すること。
②生成系AIを使用して作成した情報を使用する際には、あくまでも参考として用い、情報の正確性?正当性?真偽等の判断根拠を示すために、元となる情報を通常の著作物引用に準じて、引用箇所とその典拠を明記すること。
③生成系AIへの質問事項がシステムに蓄積?学習される可能性があり、情報漏洩に繋がるおそれがある。個人情報、業務上外部に漏洩してはならない情報は生成系AIに入力しないこと。
④生成系AIから出力された情報には、著作権を有するものが含まれていることがあり、その情報を使用することが著作権法違反となる可能性に留意すること。
2.学生に対する留意事項
①レポート?論文等の課題への取り組みについては、学生本人が自ら考え、作成することが前提であるので、生成系AIのみを用いて課題成果物とすることは原則として認めない。これに違反した場合は、本学の学則に則り厳格な対応を行う。
②大学では、自ら課題を見つけて考え、探求し、主体的に学ぶ態度が求められる。生成系AIで出力された情報を学修成果物としてそのまま使用することは、自身の学修の阻害となり、学びを深めることにならないので、厳に慎むこと。
③上記①②を踏まえた上で、授業における生成系AIの取扱いは、現時点では授業ごとに異なるので、授業担当教員に生成系AIの使用について指示を仰ぎ、その指導に従うこと。
3.教職員に対する留意事項
①授業における学生の生成系AIの使用については、その許可?不許可、また許可する場合にはどのように使用することを認めるのか等、取扱いについて、学生に周知し理解させること。
②学生のレポート?論文等の課題への取り組みについては、学生本人が自ら考え、作成することが前提である。したがって、生成系AIのみを用いて課題成果物とすることは原則として認めないことを周知すること。
本来、大学では、自ら課題を見つけて考え、探求し、主体的に学ぶ態度が求められることから、生成系AIで出力された情報を安易に使用する行為は自身の学修を阻害することについて、学生に理解を促すこと。
③レポート?論文等の評価では、生成系AIの使用の有無について考慮すること。提出されたレポート?論文等が生成系AIを使用して作成されたか否かを判別することは困難であるため、対面でのヒアリングや筆記試験を組み合わせて評価するなど、必要に応じて多角的な評価方法を工夫すること。
④研究支援の用途で生成系AIを使用する場合、未発表のデータが流出したり、他の使用者への回答に用いられ、情報が漏洩する危険性について十分に留意すること。
本学では、今後の社会的動向や、国の方針等に鑑み、引き続き生成系AIの使用に関する取扱いについて、検討を進めていきます。
以上