Faculty of International Studies
更新日:2017年08月01日
留学体験記「今までの人生の中でもっとも充実していた一年間」
M.W.さん(現3年生)
留学先:ウィニペグ大学
留学期間:2016年4月~2017年3月
留学先を選ぶにあたっては、まずkyonetで配信されていた留学説明会の連絡をみて、共立で行われていた説明会に参加しました。そこで大まかなプランや行き先を伺い、共立の認定校であるウィニペグ大学にいくことに決めました。以前からどこの国でなにを学びたいかを漠然と考えていましたが、実際に大学名を検索してみたところ、ウィニペグ大学の評判がよかったのと、日本から留学する大学生も各地にいたため、知名度がある大学だと思ったのが選んだ理由のひとつでもあります。留学の斡旋会社は利用せずに、自分の足でカナダの留学フェアを訪れたり、インターネットで気候を調べたりしました。カナダは穏やかな人や自然が多くのびのびした雰囲気だと感じ、またアメリカに近いため、アクセントや発音の仕方などが馴染みのある英語だと思ったので、比較的ほかの国より印象が最初からよかったのを覚えています。さらに共立の認定校であるため、長期留学なら単位の認定なども分かりやすい学校がいいと思ったため、最終的にカナダのウィニペグ大学を選びました。
ビザを取るのは、インターネットで調べれば日本語で詳しく解説が載っているサイトがいくつもあったため、一人でできる範囲のことであると思います。銀行口座の残高証明書を英語で用意することなど、細かい準備が必要なため、留学が正式に決まり次第、すぐに書類の作成にとりかかることをおすすめします。
留学先では、わたしはまず、共立生を含む日本人とはあまり行動を共にしないように気をつけました。ウィニペグ大学ではラングエージパートナーという制度があり、英語を学びたい留学生と現地のボランティアの方々がペアになり、交流するという制度です。幸いにもわたしのパートナー二人は親日家のとても優しい方々で、友達同士で使うカジュアルな英語、日常会話でよく使う英語を何度も教えてくれたり、宿題の添削をしてくれました。日本人と日本語で話していても自分の英語力は伸びないと思ったため、授業以外の時間(昼休みや放課後、休日)は、そういった現地の友達となるべく行動を共にしていました。たとえ会話のスピードが早くても、身振りや聞き取れた単語でなんとなく会話の流れはつかめるし、リスニングの練習にもなります。ウィニペグ大学はホームステイと寮どちらか選べますが、会話力を伸ばしたい人はホームステイをおすすめします。たとえ大学内で現地の友人がなかなか作れなくても、家に帰ればホストファミリーと会話練習ができるからです。英語を伸ばすにはもちろん語学学校での授業もとても大切ですが、個人的にはとにかく英語で話し、英語を聞き、英語で考えることだと思います。
ウィニペグは自然が豊かな都市のため、ホストファミリーとよくサイクリングや散歩をしました。ショピングセンターもいくつかあるため、学校帰りに友人と買い物も楽しみました。授業の合間の夏休みや冬休みには、他の都市にも旅行しました。わたしは最初の休みでは、ブリティッシュ?コロンビア州にあるヴィクトリアという都市を一人で旅行しました。最初は少し緊張感もありましたが、不安はなく、ひとりで英語を使って冒険するわくわく感のほうが大きかったです。電話での予約や、道を尋ねる場面では精一杯自分の使える英語を試せたので、とても良い経験になったと思います。次の休みでは、日本から来た家族とバンフという都市で集合し、カナダの広大な自然をたくさん感じました。湖や山だけでなく、町並みもとてもきれいで、今でもまた行きたいと思う場所の一つです。冬休みには日本から来てくれた友人とニューヨークに行き、タイムズスクエアでの年越しカウントダウンにも参加しました。約8ヶ月ぶりに会う友人に、英語うまくなったね!と褒めてもらえたので、今までやってきた英語の勉強の成果が少し実感できました。ウィニペグの仲間たちとの生活が自分にとってあまりにも自然で当たり前なものであったため、帰国直前まで日本に戻る実感が全く沸きませんでした。空港には現地でできた友人たちが見送りに来てくれ、そこでようやく留学が終わるのだと分かり、大号泣したのをよく覚えています。日本についてまず感じたものは懐かしさではなく、むしろウィニペグへの帰りたさでした。そして日本についてまず真っ先にウィニペグの仲間たちに無事に日本に着いたことを連絡しました。わたしにとってカナダで過ごした一年間は、そのくらい素晴らしく、私のこれまでの人生の中でもっとも充実していて楽しかった一年間でした。
帰国後は、留学で身に着けた英語力を落とさないために、TOEICや英語検定といった、書面で自分の英語力が分かる検定を積極的に受けるようにしています。また、カナダでできた友人たちとは毎日のようにメッセージのやり取りをし、次に会うときに今まで通りの会話ができるように、たくさん連絡を取るようにしています。この一年間で得たものは英語力だけではなく、他者と価値観を共有することについても考えさせられました。移民国家のカナダだからこそ、本当にたくさんの人々をみてきました。国籍はカナダでも生まれも育ちも海外の人や、カナダに長く住んでいても国籍は自国のままの人、両親が違う国の国籍の人など、本当に多くの人種や民族の人たちをみて、わたしたち日本人の考え方はあくまで日本人の考えに過ぎないことに気づかされ、まさに十人十色な世界を感じました。メディアを通して目まぐるしく変化する国際情勢に日々接するなかでも、それだけが世界の全てではなく、表面的なことだけにとらわれずに物事を考えていきたいと感じました。そして、そういった考えを共有するためにこそ、世界の共通語である英語の大切さを学ぶことができました。